おはようございます。
神戸の税理士・公認会計士・農業経営アドバイザーの押田大輔です。
今回は取引銀行を増やす順序についてのご案内です。
新しい銀行と取引を開始するにはどうしたら良いのでしょうか?
多くの方がいきなり銀行の窓口に行って融資の申し込みをしてしまいますが、これは基本的に避けてください。
突然窓口に来た場合
銀行員は突然窓口に来た会社に対しては、
①他の銀行と取引があるはずなのにわざわざやって来たのは、なにか理由があるのだろうか?
②一見客に融資をすると、過去の経験上かなりの確率で延滞するが大丈夫だろうか?
と非常に警戒します。
また、銀行の支店の組織は、融資に関しては渉外(営業)係と融資係に分かれていますが、銀行の窓口にいるのは融資係の人です。
融資係の普段の仕事は、渉外係が持ってきた融資案件について焦げ付きを出さないために、融資をしても大丈夫な会社なのかどうかを厳しく審査することです。
普段、渉外係の案件を否定する立場の人ですから、融資窓口で自分が受けた案件については間違っても焦げ付きは出せません。
ですので、窓口案件に対しては特に厳しい目で見られます。結果、受けられる融資が受けられなくなってしまうこともあります。
これは既存の取引銀行でも同じで、窓口での融資申し込みは避けてください。
では、どのようにして取引銀行を増やすか?
一つには、知り合いの経営者に紹介してもらう方法です。
同じ地域にある会社の経営者からの紹介ですと、銀行員も、「あの社長が紹介する会社なら大丈夫だろう」と、信頼してくれます。
まして、その会社の規模が大きく、業績も問題なく、銀行にとって重要な取引先であればあるほど、紹介の効果は高くなります。
紹介してくれる知り合いがいない場合はどうしたらいいのでしょうか?
法人として普通預金の口座を開設します。
その際も銀行の窓口へいきなり行かずに銀行に電話をして、「法人で普通預金口座を開設したいので、担当の方にお越しいただけませんか?」と聞いてみます。
銀行員がいきなり来てくれるのか?と遠慮することはありません。銀行員には、口座開設の際には本店所在地に行って、その法人が本当に実在するのか確認する決まりがありますので、どうせ一度は訪問しなければならないのです。
ただ、ここで一点注意が必要です。なぜ口座開設したのか聞かれたら、融資を受けたいからと答えるのはやめましょう。
銀行員というのは、「借りたいと言ってくる会社を疑い、もういいと言っている会社に貸したがる」ものです。
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