農業の融資制度
農業の融資制度のなかで最も身近でよく利用される日本政策金融公庫の融資制度について分かりやすく解説致します。
日本政策金融公庫の融資制度は数多くありますが、基本的には下記の4つの融資制度を押さえておけば問題ありません。
弊所では農業融資のサポートも承っています。
農業融資を検討されている方、詳しく知りたい場合など、お気軽に弊所までご相談下さい。
◆4つの融資制度
① 青年等就農資金 | ② スーパーL資金 |
③ 経営体育成強化資金 | ④ 農林漁業セーフティネット資金 |
新たに農業を開始するなら「青年等就農資金」、使い勝手のよさは「スーパーL資金」
それぞれの融資制度についてご説明します。
◆「青年等就農資金」
こちらの特徴はなんといっても無利子であることです。
借入の全期間にわたり無利子となります。
また個人であれば保証人も原則不要ですので新たに農業経営を開始する方には心強い制度です。
デメリッットとしては、農地等の取得する場合にはこの制度を使えないなど、資金の使いみちが限られていることです。(農地等の取得には、経営体育成強化資金を利用できます)
利用いただける方 |
認定新規就農者 (青年等就農計画につき、市町村から認定を受けた個人・法人) |
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資金の使いみち |
「施設・機械」「果樹家畜等」 「借地料などの一括払い」「その他経営費」 (農地等の取得には使用できない) |
融資条件 |
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◆「スーパーL資金」
農業経営をある程度続け、認定農業者になった方にとっては最も利用される制度です。
資金の使いみちも広く、償還期限や融資限度も大きく設定されています。
認定農業者(農業経営改善計画を作成し市町村長の認定を受けた個人・法人)であることが融資の条件となりますが、もしこれから認定を受けようとされる方は農業経営改善計画の作成サポートについても弊所にて承っています。
弊所までお気軽にご相談下さい。
利用いただける方 |
認定農業者 (経営改善計画につき、市町村から認定を受けた個人・法人) |
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資金の使いみち |
「農地等」「施設・機械」 「果樹家畜等」「その他経営費」 「経営の安定化」「法人への出資金」 |
融資条件 |
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◆「経営体育成強化資金」
「前向きな投資」や「償還負担の軽減」に必要な資金の融資制度です。
この制度は認定農業者でなくても受けれるといったところが特徴です。
デメリットとしては、資金の使いみちが狭いことや金利が高いことなどが挙げられます。
通常の融資であれば、認定農業者となってスーパーL資金を使った方がお得ですので、あまり積極的にお勧めできる制度ではありません。
利用いただける方 |
農業を営む個人・法人 (資金の使いみちを定めた計画の作成を提出する必要があります) |
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資金の使いみち |
「農地等」「施設・機械」 「果樹家畜等」「利用料の一括支払い」 「再建整備」「償還円滑化」 |
融資条件 |
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◆「農林漁業セーフティネット資金」
「不慮の災害」や「社会的・経済的環境の変化」等により資金繰りに支障を来している場合の融資制度です。
セーフティネットですので、「認定農業者」、「認定新規就農者」、「その他農業経営者」、個人法人を問わずどなたでも受けることができます。
(その他農業経営者については収入の過半が農業であることや、農業収入の金額要件があります)
利用いただける方 |
「認定農業者」「認定新規就農者」「その他農業経営者」 |
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利用要件 |
「災害」「鳥インフルエンザなどの行政指導」 「社会的・経済的環境変化による経営状況の悪化」 (売上前期比10%減、取引先の倒産、継続的赤字など) |
融資条件 |
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