おはようございます。
神戸を中心に活動している税理士・公認会計士の押田大輔です。
いつもコラムをお読み頂き、ありがとうございます。
今日は反対語から物事を捉える方法について考えます。
定義付け
行動や価値観をほかの人に共有してもらうためには、「定義付け」をすることが大切です。
たとえば、「挨拶をする」といっても、挨拶の仕方は人によって様々です。
笑顔で挨拶をする人もいれば、不機嫌な顔で挨拶をする人もいるでしょう。
相手の顔を見ながら挨拶する人もいれば、相手の顔を見ずに下を向いたまま「おはようございます」と言う人もいるでしょう。
挨拶を相手に対する礼儀や思いやりと思っている人もいれば、やらされている感で挨拶をする人もいるでしょう。
だから、「挨拶とはこうやってするものだ」と定義付けしておくことが重要です。
「そもそも挨拶とは何のためにするのか?」もはっきりしておかなくてはいけません。
親が子供に「きちんと挨拶をしなさい」と言いますが、「何のために挨拶をするのか?」をきちんと説明できているのでしょうか?
反対語
行動や価値観を共有するための方法として、「反対語」を知ることも大切です。
3つのビンに食べ物を入れていました。
それぞれA、B、Cとします。
Aには毎日「ありがとう」と話かけていました。
Bには毎日「バカヤロー」と話しかけていました。
Cには毎日何も声をかけずに無視していました。
ここで、質問です。
A,B,Cの中で一番最初に食べ物が腐ったビンはどれだと思いますか?
答えは、Cです。
Bではないんです。
「愛」の反対語は「無関心」です。憎しみではありません。
私の過去のコラムにも書きましたが、
「ありがとう」の反対語は「当たり前」です。
ありがとうとは感じで書くと「有難う」です。
今あることは普通ではないのです。だから感謝するのです。
このように、反対語を考えると物事の見方が変わってくると思いませんか?
信頼の反対語は?
では、今回のコラムの題名に書きました「信頼」の反対語とは?
答えは「期待」です。
意外に感じるのではないでしょうか。
実は私もある勉強会で最近教えてもらいました。
人材を育成するとき、どのようにしていますか?
最初は一から仕事を教えて、徐々に出来ることを任せて、出来るようになってから信頼して、さらに仕事を任せるようになる。
これが一般的な感覚なのだと思います。
でもこれでは自分の思い通りに動いてほしいと従業員に期待しているのであって、従業員が本当の意味で成長することにはならないのだそうです。
色々書きましたが、人は尊敬できると感じた人間についていきます。
だから社長は特に人間性の部分では従業員から尊敬できる存在でなければならないのだと思います。
たとえば、挨拶も出来ない人や、過去の考えに凝り固まり他人を批判するだけの人は、従業員から尊敬されるとは思えません。だから人もついてきません。
経営者は「ヒト・モノ・カネ」のうち、人に関する悩みが圧倒的に多いという統計もあります。
反対語から自らの姿勢を正すことも、人材育成にとって大切な役割を果たすのではないでしょうか。